2013年4月21日日曜日

最近思うこと(2)-東日本大地震


話はかけ離れますが、学問の世界に限っていえば、この世界も極度に専門化されてしまった。専門化された各分野が、それぞれ無関係でいられるのかと言えばそうはいかない所に問題の難解さが伺える。

最先端の分野はどこを見渡しても、一義的な分野から導きだして欲しい回答を、解析的に手中に入れることは難しいような感じさえする。

今回の北陸の大地震に直面して、私なりに感じたことがある。
それは私も地震の観測と、住まいから見える桜島の爆発の予測を目指して超伝導で出来た極微小な磁場変動を記録しようとした試みがある。
地震は海底プレートの地滑りによって発生するという事は知っていた。
しかしその地滑りが、かくも周期的に起きて大地震を起こしたということは、地層に周期的な大地震の痕跡を地質学者の研究によって示されるまでは余り気にかけていなかった。 

桜島           (大串 昭子撮影)

表面に現れる地磁気の変化などにばかり気をとられていた。
勿論、地震を専門に研究されている方は、深海底のプレートのすべりを中心的にお考えになっていたと思う。
地震学者地質学者が、こうも真近に接している。

私はこのことを知って愕然とした。一般に我々専門に入り込んでいるものにとっては、正にショッキングなことだった。
旧約聖書の中の 「そこで我等は言葉を乱し、お互いに言葉が通じないようにしよう」と神が言われたと言う、所謂バベルの塔に対応するのかもしれない。
地震学と地質学,これ等は数百年に及ぶ海底プレートのすべりの周期性を目撃して、同一の道を歩き始めたのだろうか? 


注  一部はマンスリーレポート 1993年7月号(野村総合研究所)掲載のずいそう 
   ”迷惑に候”と重複している事をお許し頂きたい

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